デモンベイン立体化計画
Vol.3 (2003/10/31更新)

D2 PROJECT
〜デモンベイン 2mモデルに挑む漢達〜:前編


これはかつてあった物語の回想録ではない。
これからリアルタイムで展開される物語の序章である。

『ホントはね、大きいヤツが見たいんだよ・・・・・』

一年前にニトロプラス代表:でじたろうより発せられた一言が全ての始まりだった。
その一言に夢を抱き、決して諦めず、野望の実現を自らの力で掴み取るチャンスを
ただひたすら狙っていた漢達が遂に反撃に打って出た!
僅かな望みから手繰り寄せた前人未到のプロジェクトが今、開始される・・・・・

製作総指揮:(株)ニトロプラス
     協賛:(株)角川書店
        (株)ボークス


既に時刻は深夜・・・・・・
場所は、不夜城ニトロオフィスの会議室。
舞台をPS2に移し、更なる進化を遂げる『機神咆吼デモンベイン』のメディア展開企画として、開発スタッフ陣、広報が熱い議論を交わしていた。

今冬予定の発売へ向けてニトロファンを、そして業界をも巻き込む大勝負となるPR展開について様々な意見が飛び交いその是非が検討されたが、タイトルの有する“超個性”により如何なる展開をも決定打と成り得ぬまま時間だけが過ぎ去っていった・・・・・
本当に手立ては無いのか!?

否、本来なら最もニトロ的なPR展開が唯一つだけある。
そう、パソゲー業界をメインフィールドとしながら、ホビー業界にも強力なコネクションを有するニトロプラスでしか成しえない荒業。
それが何であるかは、誰しもが判っていながらも、何故か誰しもがその場で口に出すことが出来なかった。
その無謀さ故、あえて誰もが口にするのを躊躇していた唯一の決定打を・・・・・・

『PS2でのプロモーションはもう始まっている』
『大きな展開を行うのなら今から仕込んで間に合うかどうか・・・・』
もう、与えられた時間も僅かである。
苛立ちと焦り、沈黙が続いた会議でその時、
アートディレクター:もえらは静かに口を開いた

『大っきいの造ろうよ、デモンベインの』

・・・・・・・・・遂に禁断の言葉が発せられた。
1年前、でじたろうが思わず洩らしたものと同じあの一言であった。
『等身大?小さいこと言わずにドカーンと2mぐらいのヤツをにしよう!』
『造ると言ってもノウハウは?コストは?期間は?』
『だいたい、ガレージキットで造形するのでさえ、途方も無い時間と労力が掛かったんだ!それを2mなんて出来るのか!?』
ヒートアップしたスタッフの堰を切ったように飛び交う発言を目の当たりにデモンベインのデザイナー:にし〜は静かに頷いた。

『これしか有り得ない・・・・・・』

長きに及ぶ白熱した議論の末、ようやく決は下された。



『PR展開については2mのデモンベインを製作する!!』




現実よりも夢が先に出た決定に不安を抱きながらも、その企画方針は角川サイドとA−BRAND、ボークスに告げられた。
“立体化計画”を成し遂げたメンバーが再び結集し、更に過酷な挑戦が衝き付けられる。
『・・・・・・分かりました。まずはコストですね。見積もりを取ってきます』みさきせりかと共に招集されたボークスの鷹尾は直ちに大型モデルの製作チームにGK版を資料として提供し、見積もりを依頼した。
数日後、ニトロオフィスにFAXで送られた一枚の見積書。

デモンベイン FRP等身大モデル
◆原型製作費:3,■■■,000円
◆図面製作費:3■■,000円
◆成型型製作費:■■0,000円
◆FRP成型費:8■■,000円
◆塗装制作費:■■,000円
◆台座及び梱包費:1■■,■00円




clickで拡大画像
総額:6,250,000円(税抜)!!!!


六百二十五万円(税抜)!!!!!!!!



ろっぴゃくにじゅうごまんえん(ぜいぬき)!!!!!!!!!!!!


ポルシェボクスターやベンツSLKクラスが新車で買える・・・

デモンベイン(PC版)なら710本分・・・

カップラーメンなら4万食分・・・





大型モデルについては単純なブロック形状のメカでさえ、■00万円が
相場であるにもかかわらず、デモンベインのデザインとボリュームでこの
見積もりとは良心的と喜ぶべきであろうか!?
ハッキリ言って大きさどうこう以前にコストが規格外!荒れる開発スタッフ陣&広報!

PR展開費として大型モデル1機の為にここまでやる必要性が再び問われる!!
この物語は後編に続くが、リアルタイムで進行している為、金策が出来なければ
連載は次回にて強制終了とならざるを得ない。
ニトロプラスが、角川が、そしてボークスが各社において担当者が走る!!
事の成り行きを覚悟してご覧頂きたい。


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